お屋敷ブログ

スポンサー広告

スポンサーサイト

 
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



*Edit
   

婚約者は誰?(15)

婚約者は誰?10

 
 芽依見が部屋に入って来た。ロングのクリーム色のドレスを着て、髪を結い上げている。そして妙にニヤニヤしている。
「ふふ…繭美ちゃん。楽しかったかしら?」
「こんなに疲れたことはないわ」
 訴えかけるように繭美は言ったのだが……。
「メアド交換した?」
「え? まあ二十人ぐらいは…」
「良い男いた?」
 目を輝かせてくる芽依見。
「ロイド様ぐらいね」
「誰?」
「芸能人」
「それはちょっと…ねぇ。芸能人って遊び人多いから…」
 苦笑する芽依見。そしてすぐにこう続けた。
「じゃあ、候補者達を絞って、第二回舞踏会式お見合いやるから」
「……は?」 
「第二回ですよ。お嬢様」
 佐原が耳元でささやく。
「…っ。うそでしょ!」
 舞踏会式て!
「うそじゃないですよ。奥様は本気です」
「こんな無茶苦茶なお見合いを二回も!?」
「ママね、予定があるの。今度屋敷で繭美ちゃんの第二回お見合いのために大勢で舞踏会でもやろうと思って。招待状も出しちゃってるし」
 ――は、い?
「だからね、今候補者を選んで、その舞踏会で一人決めて?」
「お嬢様。適当でもなんでもいいので最低十人は絞って下さい」
 と佐原が資料を渡してくる。
「え――――ッ」
 無茶苦茶すぎるでしょ!

 その夜、繭美は仕方なく部屋で資料を読んでいた。傍らには紅茶とクッキー。
「はぁ……。もう誰でもいいんだけど」
 面倒になってきた。
 携帯にはメールが鳴りっぱなしだ。「適当携帯」と「本気携帯」二つ所有している繭美にとって、メール確認などどうでもよかった。
「良い男なんて…いるっちゃぁいるけど」
 心が動かない。
 ロイド様カッコよかったなぁ。同じ顔でも佐藤とは全然違うじゃない。月とすっぽんよ。
 ――そうだ。佐藤。
 なぜ佐藤はあんなに私のお見合いを邪魔して来たのかしら。
 もしかして、私が誰かと結婚するなんて許せなくて…。
「……と言うことは」
 佐藤は私のことが……!?
 コンコンとノックの音が。
「はい」
「繭美。私だ」
「パパ…」
「どうだ。今日は良い男はいたか?」
「たくさんいたからよくわかんない」
「お見合いなんてやめてもいいんだぞ?」
「パパ…?」
 広人はじっと繭美を見つめた。
「一生独身でもいいし」
「それは嫌」
「…………」 
 広人、ショックを隠しきれない。
「今日、ロイド様に会った?」
「ロイド? 会わなかったぞ」
「そっか。帰っちゃったんだ」
 ロイドは一体何をしに……? 
「ねぇ。パパ。佐藤とロイド様ってどんな関係なのかしら」
「さぁ…。似てるけどまったくの別人だしな。うちのひろしは可愛げがあるが、ロイドの方は少し棘があるだろう」
「棘?」
 あるのか?
「……第二回お見合いがあるんだろう?」
 と広人が聞いてくる。
「うん。舞踏会。それまでに候補者を絞り込むの」
「まるでシンデレラだな」
 広人は笑えないのか、首を捻った。
「パパ。私、お見合いやってみるわ」
「……」
 そして、確かめたいの。佐藤が私をどう思っているかを……。


 つづく


   

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。