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執事で迷子(17)

執事で迷子9

 
「ひっく……ひっく」

 羽純は一人で泣いていた。

「し、執事……」

 スコールは止んだが、地面はドロドロ。とても歩けない。なんとか大きな木に登って羽純は生きながらえていた(?)
 執事は車ごと流されたから、たぶん死んでいる。
 ポケットには百円玉と、飴だけ。

「うぅっ。……誰か…」
 自分の体を見る。足も手もジャケットもズボンも泥で汚れていた。
 どうしてこんなことに……? 佐藤が道を間違えたから? キリンのぬいぐるみを連れてきたから?
「そだ…」
 ジャケットの内ポケット!
 先ほどのカードは流されていなかった。
「買い物をしておまじないを言えば、駆けつけるって……」
 で・も! 買い物出来る場所がない!

 頭上で大きな鳥が舞っていた。黒い、不気味な鳥。
「恐竜みたい…」
 羽純がボーっと見上げていると、鳥は下降してきた。
 あれ? あれれ…? なんでこんなに近づいてくるんだ?
「うわあああーっ!」
 自分が「獲物」になっていると、羽純はやっと気がついた。しかし時既に遅し。
 あっという間に地上から離れてゆく。
 足をじたばたしても無駄だ。しっかりと鳥に襟をくわえられている。ぐんぐん上昇してゆく体。
「助けっ」
 ここまで上がれば、数キロ先まで見渡せる。すごく爽快な眺めだ。こんな時に思うのもあれだけど。
 いちかバチか。届くかもしれない。羽純は思いきり叫んだ。
「執事――ッ!」


 坊ちゃんは恐竜の獲物にされてしまうのか?
 つづく



   

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