お屋敷ブログ

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コスプレ大会事件簿

コスプレ大会事件簿1

 
 羽純と佐藤はある日、大ゲンカした。


「執事ッ。死ねっ。クビになれっ」
「いやですよーだ」
 
 羽純の大切なフィギュアを、佐藤が間違って踏んづけたことが原因のケンカだった。

「そんなとこにほっぽっとくのが悪いんでしょうが!」
「色塗って乾かしてたんだー!」
「ごみみたいに見えましたけどね! そんなに大切なら机の上に置いとけばいいものを。なんでわざわざ部屋の通り道に置くんですか!」
「執事死ね執事死ね執事死ねーっ」

 一向にケンカはおさまらない。
 ついに羽純が泣き出した。
「うっ…う。せっかくっ……」
 羽純が小さい手で涙をぬぐう。そんな様子を見た佐藤は、
「……泣けばなんでも済むと思ってるんですか? 私は謝りませんからねっ」


 この執事、最低である(by作者)


 しばらくして……。
「坊ちゃん……。ちょっと言い過ぎてしまいました」
 佐藤なりに、反省をしたらしく、羽純の部屋に入る。
 羽純は布団をかぶって佐藤を拒絶していた。
「あの、すみません。そのフィギュア。大切だったんですか?」
「…………」
 羽純は無視を決め込んだ。
「……坊ちゃん。壊したので、新しいの買ってきますよ!」
「無理だよ」
「え?」
「これ、万里鈴ちゃんのデビュー記念で作られた、世界に10体しかない特別フィギュアだもん」
 布団から顔を半分だし、羽純が低い声で言った。
「デビュー記念…?」
「そのころまだ売れてない駆け出しのころで、それしか作らなかったんだ。ちなみに買ったのが三人」
「それをどうやって坊ちゃんが?」
「ネットオークション……」
 羽純が再びえぐえぐと泣き始めた。

 万里鈴とは、羽純が大ファンのグラビアアイドルである。とは言っても最近はドラマにも出始め、演技でも評価されはじめている。若手注目度ナンバーワンと言っていい存在の子だった。
 佐藤もそのことを知っていた。

「えっと、どうして色塗りを?」
「中古で色剥げてたから、自分で塗ってた」

 坊ちゃん、そんな職人だったんですか……?
 佐藤は少しだけ切なくなった。って切なくなってる場合じゃない!

「坊ちゃん! 私の力でなんとかします!」

 佐藤は部屋を飛び出した。

「と、とにかくっ。購入したあとの二人に連絡を取ればいいわけですよね?」

 若干テンパりつつ、佐藤が走った先は使用人部屋。そこの一室には業務用パソコンが完備されているのだ。
 電源を入れる――。




 無事、フィギュアゲットなるか?
 つづく







   

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