お屋敷ブログ

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*Edit
   

婚約者は誰?(15)

婚約者は誰?3

 

 一方繭美は…

「っとに。何なのよ! まったく!」
 部屋でぶーたれてた。
「何で私に好きな人なんか」
 母親に言われたことで機嫌が悪かった。さ、で始まる名前。
 あいつしかいない。
 いや、あいつ以外のことを言ったのだろうか? そんなまさか。
「お嬢様。失礼します」
 部屋に入って来たのは佐原だった。
「明日。お見合いだそうで」
 佐原は少しだけ笑っていた。
「……そうよ。よくわかんないけど、ママが勝手に…」
「お嬢様。ファイトですよ。ここで掴まえて友達になっておけば、のちのちいろいろと良いことがあるかもしれませんからね」
「うーん。別に知り合いが増えるのは構わないけど」
 佐藤に次ぐほどの人見知りのしない繭美。人と会うことへの緊張は何一つなかった。
 しかし――。
「ねぇ。佐原」
「はい?」
「私、ホントに婚約者決めちゃうの?」
「――」
 佐原は口をへの字に結び神妙な表情を作った。繭美は身を乗り出す。
「もし婚約なんてことになったら、将来結婚よ? そんなお見合いで会った人となんて私」
「いいじゃないですか。素敵な人がいれば」
「佐原?」
 いつもの佐原らしくない、冷たい口調。どうしたのだろう。
「それとも」
 と、佐原は顔を上げた。
「現在結婚したい人でもいるんですか」
「……っ」
 繭美はぶんぶん首を振った。
「いないわよ!」
 ぱあっと顔を明るくする佐原。
「だったらいいじゃないですかー。明日楽しみですね。あ、髪の毛とかしますよ」
 と佐原はくしで丁寧に繭美の髪をとかし始めた。

 
「では明日」
「うん」
 パタンと佐原がドアを閉める。
 フッと佐原の顔色が変わった。
「あいつにお嬢様をやるぐらいなら……絶対に奥様の選んだ男性の方がましだわ」
 佐原も繭美が佐藤に惹かれていることに気がついていた。そして、佐藤にだけは渡したくないと思っていたのだ……。
 



 佐原は見合い賛成派だった!
 つづく


 


   

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