お屋敷ブログ

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*Edit
   

執事と天使

執事と天使3

 
 
 ふぅ…。これで今日は自由にできるだろう。相談も終わったみたいだし。
 と、佐藤は二人の会話を聞き終わるとすぐにローラースケートを装着した。
「さー移動移動」
 佐藤は貴堂に頼まれた書類を移動させるためにローラースケートを履いていたのだった(履く必要はない)
 書類を持てるだけ持って、エレベーターへと向う。
 ちょうど玄関ホールを突っ切ろうとしたとき…。
 
 
「ちょっと」

 振り返る。
 しかし佐藤は見なかったことにして再びローラースケートを走らせた。
 が!
 バシッ。
 佐藤の頭に強烈な一撃がおみまいされた。見ると、スリッパが床に転がっていた。
「はい。私でしょうか」
 仕方なく佐藤はその人物に向き直った。
「アンタ以外誰がいんのよ。早くこっち来なさいよ」
 くいっと人差し指で招く、繭美そっくりな性格の人物。キリアである。
「……はぁ」
 佐藤はしぶしぶ近づいた。
 うぅ…、この人いやだなぁ。逃げたい。
「どんくさいわね。使用人なんでしょ? ……あれ」
 キリアは目を輝かせる。
「アンタ佐藤って執事でしょう!」
「!」
 キリアは怪力で佐藤のネクタイをぐいっと引っ張った。
「ひぃっ」
「……ねぇ。ちょっと噂には聞いてたけど」
 キリアのまつげが驚いたようにぱちぱち動く。見れば見るほどに繭美に似ている。が、繭美より口が悪く怪力だ。
 キリアは真顔でこう訊いてきた。
「整形でしょ?」
「は、はぁぁぁぁっ!? 失敬な」
「だってそんなに彫りが深くて骨格が小さくて美形な顔って人間でアリ?」
「――――っ」
 佐藤はキリアに今日一番の笑顔で微笑んだ。
「整形じゃありません。天然モノです」
 単純なもので、キリアの評価にご満悦になってしまったのだ。
 なんだこの子。わかってるじゃーん。と佐藤はニヤニヤした。
「繭美もいつも会わせてくれたらいいのに! 私キリア。よろしくね」
「どうも」
 書類で手が塞がっているので、お辞儀だけすると、当然のように書類がバサバサバサっと床に落ちた。
 驚いて仰け反るキリアだったが、手を口に当てて、
「ぷっ。ぷははははははっ」
 噴き出した。
「アンタ気に入ったよ。佐藤さん。オモシロイ!」
「……」
 ばしばしと背中を叩かれる。ちょっとショックな佐藤であった。
「キリアちゃーん! 黒執事のDVD用意したわよ…っ。っていや――――ッ」
 廊下から飛び出してきた繭美。
「キリアちゃん。大丈夫!? 何か見て何かに気がついた!?」
 繭美は焦った。佐藤がバカだと気がつかれたら西園寺家の名が汚れる。しかしそれよりも意外なことをキリアは口走った。
「繭美ちゃん。私この子気に入っちゃった」
「えっ」
 キリアはペロっと舌を出す。そして佐藤のお腹のあたりにスススと手を伸ばしながら、
「繭美ちゃんちの執事も貸してよ?」

 なんだって――っ!?



 キリアに気に入られちゃったらさあ大変
 つづく



   

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